もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

ハムスターの歯 ほお袋 臭腺 体格 皮膚 体毛の仕組み・使い方

ハムスターの歯

構造

  • 上あごの切歯(前歯・門歯)が2本、下あごの切歯が2本、上あごの大臼歯(奥臼歯)が左右に3本ずつ、下あごの大臼歯も左右に3本ずつ、合計16本の歯を持っています。犬歯と小臼歯はないので、人間の半分の数しか歯がありません。
  • 下あごの切歯は、上あごの切歯の3倍以上の長さがあります。
  • 乳歯は、離乳時に永久歯に生え替わるために、ペットショップで見るときには永久歯に生え替わっています。ベビーサイズのハムスターを買っても、離乳食は必要ありません。
  • 切歯は一生伸び続ける常生歯ですが、臼歯は伸びないので、臼歯は過長歯になることはありません。切歯は伸び続けるので、適度に堅い物を食べないと、過長歯不正咬合になる可能性があります。
  • 切歯は削れたり折れたりすることが前提で伸びるので、途中で折れたり欠けても、歯根が無事なら歯が伸びて元に戻ります。
  • 犬歯や小臼歯がないため、前歯と奥歯の隙間が大きく開いています。
  • 切歯の前面(唇側面)には堅いエナメル質の層がありますが、裏側にはエナメル質がなく、噛むだけで象牙質とセメント質が削れ、歯の先が鋭く尖るようになっています。
  • 切歯を動かす筋肉があるので、少しくらいなら切歯を動かすことができます。
  • エナメル質が作られるときに、銅などが歯の元になるカルシウムと一緒に取り込まれるために、歯の表面は少し黄色い色をしています。
  • 歯ぎしりをしたり、カチカチ噛み合わせることでも、歯を削ることができるので、餌に適切な堅さがあるのなら、囓り木は必要ありません。

使い方

  • 切歯(前歯)を使って、堅い物を削ったり割ったり、長い物を短くして口の中に入れ、大臼歯(奥歯)を石臼(いしうす)のように使い、食べ物をすりつぶします。
  • 堅いペレットは、噛むというより、下あごの切歯で削り取るような食べ方をします。

ハムスターの歯は、薄く小さいので、簡単に折れてしまいます。食べ物を噛み切るために鋭いだけで、餌以外の物を噛むと簡単に折れることがあるので、気をつけてください。
同じげっ歯類のビーバーは、体も歯も大きいので人間より丈夫な歯だと言えますが、ハムスターの歯は爪切りやペンチで簡単に切ることができます。
病気になり手術が無事に終了しても、食べることができないと回復ができないので、適度な堅さのある餌を与えて、余計な物を噛ませないようにする必要があります。

ハムスターのほお袋

構造

  • 口の中の両脇に、ほお袋の入り口があり、首に沿うように肩の近くまで、ほお袋があります。
  • ほお袋は「袋」と言われるように袋状になっていて、普段は小さいですが、物を詰め込むことで体の1/3くらいの大きさまで広がります。

使い方

  • ほお袋から物を出すときは、前足か舌を使って出します。
  • ビックリさせると、子供をほお袋に入れて運ぶこともあります。
  • ほお袋に入らない餌は、口にくわえて持ち運びします。
  • 炊いたお米や飴玉など、べたつく物を与えると、ほお袋脱になることがあります。

ほお袋に物を詰めていると、動きにくくなるために、長時間を入れっぱなしにすることはありません。また、餌を探し、回収し、蓄えることがハムスターの楽しみなので、いつでも、ほお袋に物を詰め込めるように、空っぽにしているのが本来の姿です。
いつもほお袋が膨らんでいるのなら、ケージの中から逃げたいと思っているか、ほお袋の膿瘍ができていることがあります。

ハムスターの臭腺

構造

  • 自分の縄張りに、臭いを付けるための液体が出ます。
  • ゴールデンハムスターは、腰の左右に一対ずつあり、汗をかいたようにも見えます。
  • ドワーフハムスターは、人間のヘソの辺りにあります。他にも臭いを出すところはあります。
  • オスの方が発達しているので、強い臭いを出すことができます。
  • 毛に埋もれて分かりにくいですが、触ると臭腺を見つけることができます。色は黒っぽく、ザラザラした手触りがあります。ジャンガリアンの臭腺は、デベソのように見えます。

使い方

  • オスがメスをひきつけるためにも使い、オスの臭いで、メスが刺激を受け、メスの臭いで、オスが刺激を受けます。年中発情中の、人間とは発情の仕組みが違います。
  • 臭腺を手入れするのに、多くの時間を費やします。それだけ、重要だということです。
  • 臭腺から出た臭いは、水洗いしただけでは消えず、1週間くらいは完全に消えませんが、臭いが薄れてしまうのでハムスターが混乱する原因になります。慣れないうちの、ケージの掃除には気をつけましょう。

ハムスターは、縄張りを持つ動物で、臭いで場所を特定しますが、知っている臭いがないところに連れて行かれると、どこかを把握するのに時間がかかります。臭いを付け、少しずつ確認しながら行動範囲を広げる動物なので、環境になれていないときは、ケージの端から端へ移動させるだけでも混乱する可能性があります。
散歩を習慣化させているのなら、臭い付けは完了しているので、リラックスした状態で部屋の中を駆け巡ります。

ハムスターの体格

構造

  • ハムスターはネズミなのにシッポも短く、首のくびれもあまりなく、丸い体型をしています。
  • 体が丸いのは、無駄に熱を逃がさないように表面積を減らすためで、寒く、餌の乏しい地域に住む動物の防衛手段です。
  • 熱を逃がしにくい体質のために、暑さには非常に弱いです。
  • 人間が見ると太っているように見えますが、ガッチリしたで体格で、体に比べて強靱なパワーを持っています。
  • 体は柔軟で、小さな隙間にも入ることができます。
  • ハムスターは見た目より、少し重いです。

力持ちのハムスターのように、人間がケージをうんていをすると、途中で力尽きてしまうと思います。

ハムスターの皮膚

構造

  • ハムスターの皮膚(ひふ)はゆとりがあり、体にピッタリくっついていないので、引っ張ると簡単に伸びてしまいます。

使い方

  • 天敵に捕まれた場合には、皮膚のルーズさを利用して、反転して噛むことができます。

顔を洗ったり、ほお袋に餌を入れると、顔つきが変わってしまうため、顔つきだけで表情や個体を区別するのは難しいです。

ハムスターの体毛

構造

  • 適度に油分があり、少しくらいなら水をはじきます。
  • ハムスターは絹毛鼠(きぬげねずみ)と和名が付けられるくらい、綺麗な毛並みをしています。どこで散髪したのか聞きたくなるくらい、いつもバッチリ決まったヘアスタイルをしていますが、自分でマメに手入れしています。

使い方

  • 暑さ寒さだけでなく、衝撃からも身を守ることができます。
  • 毛並みが、前から後ろへ綺麗に揃っているので、狭いところを移動する場合でも、邪魔にならずにスムーズに進むことができます。逆に、前向きにしか進めない狭いトンネルは、中で詰まることがあります。

毛並みが良く、手入れも怠らないため、毛並みが悪く見えるときは、かなり体調を崩しています。
質の良い餌を与えていたり、ウッドチップを敷いていると、さらに毛並みが良くなります。