もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

ハムスターの餌(主食・ペレット・ミックスフード)

ペットの医療フードを開発している専門家に直接話を聞いたところ、ハムスター用の餌を作るのはかなり難しいらしいです。
市販の餌は、おやつのような餌や、ただ数値を合わせをしただけのそれっぽい餌が多く、ベテランの飼い主は [ 実験動物用ペレット ] などのシンプルな餌をベースに、ハムスターたちの健康状態や嗜好性を見ながら試行錯誤して長生きさせています。
人間でも民族や年齢ごとに好きな食べ物や必要な栄養が違うように、雑食動物はより複雑に進化したほ乳類で、体が小さいハムスターはなおさら難しいのです。当然、ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターとでは、食べる物に違いが出ます。
なので、ベテランになればなるほど、何を与えれば良いのか、どれだけ与えれば良いのかといった、初心者にありがちな質問には答えられず、逆に答えられる人の方が怪しかったりします。

ハムスターが食べそうな食べ物は [ 食物の成分 ] に、体に悪そうな食べ物は [ 有毒な食物 ] に、市販品は [ 用品検索 > 餌 ] に、食べる量については [ 与える餌の量と種類 ] に、まとめてあります。

野生で食べている餌

草ばかり食べるのが草食動物(そうしょくどうぶつ)で、肉ばかり食べるのが肉食動物(にくしょくどうぶつ)といい、両方を食べるのが雑食動物(ざっしょくどうぶつ)です。
ハムスターは草食に近い雑食動物で、野生のハムスターは、草の葉、草の茎、種子、昆虫などを食べて暮らしています。人間も雑食動物ですが、食物繊維を分解できないので、どちらかというと肉食に近いです。

炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質を、3大栄養素と言い、人間にとって重要な栄養素です。
その中でも、炭水化物と脂質は、体の中で糖質に変換できます。糖質も脂質に変換できます。
生き物のエネルギー源が糖なので、大事な栄養として体に脂肪として付けることができ、逆にエネルギーを消費すると脂肪が減る訳です。
タンパク質は、体(細胞)を作るのに必要で、成長期や繁殖、病気の時には特に大切な栄養だと思ってください。
簡単な説明ですが、ここまでは人間と同じで、学校でも習ったと思います。

ハムスターは草食に近い雑食動物で、人間と違った構造を持っており、食物繊維を分解することができます。
ハムスターには人間にはない、2つめの胃があり、盲腸も発達しています。ここで、食物繊維を分解し栄養に変換しますが、本来ほ乳類は昆虫を食べていた肉食動物で、植物性の物は自分だけでは分解できず、体の中で飼っているバクテリアの力を借りなければなりません。
簡単にいうと、体にバクテリアを飼うための牧場を持っていて、その牧場が必要なので、草食動物は肉食動物より体が大きいのです。しかし、ハムスターは草食に近い動物なのに、体は小さいです。そのために、食糞(しょくふん)と言って肛門から出た栄養を食べる習性があります。肛門から出ますが、盲腸から出た盲腸糞(もうちょうふん)という物で、ウンチでもないし、肛門に直接口を付けて食べるようです。食糞は1日20回くらいするそうですが、飼育環境が良いと飼い主が見ることはありません。
分解された食物繊維は、炭水化物になり、糖質や脂質にもなります。これも重要なのですが、死んだバクテリアは動物性タンパク質になるので、草食動物が食物繊維を食べると、3大栄養素を全て同時に食べているのと同じことが起こります。
しかし、ハムスターは草食に近い雑食動物で、草食動物ではありません。それだけでは、タンパク質が足りないのです。そのため、[ ミルワーム ] などの昆虫を食べさせることを、ハムエッグではオススメします。

ペレットとは

ペレットとは、必要な栄養を含んだ食べ物を、粉末にしてから固めた固型のエサのことです。ペレットを主食にすると、好き嫌いできず、必要な栄養のほとんどが摂れます。
人間から見ると、あまりおいしそうには見えませんが、ニオイを主に物を識別するハムスターは、まずいとは思っていないようで、きちんと飼えているのなら、好き嫌いなく食べてくれます。
初心者は、ペレットを主食として食べられるように飼育することが、飼育の目標になります。

初心者が余計なエサを与え過ぎ、体を悪くするハムスターがいるので、便宜上ペレットと水だけで大丈夫だと言うこともありますが、実際にはそうではありません。

ペレットの弱点としては、削って食べるため粉を食べているのと同じで、常に混ぜご飯を食べているのと同じ状態になり、成分の調整ができないことです。ハムスターのような草食に近い動物は、ある程度の大きさがあったほうが良く、ペレットでも不足する栄養はあるので、ペレットをしっかり食べているのなら、ミックスフードや穀物をおやつとして与えましょう。

ペレットには、ペットのハムスター用に売られているペレットと、実験動物用のペレットがあります。

[ 用品検索 > エサ(食べ物) > ハムスター用ペレット ]
[ 用品検索 > エサ(食べ物) > 実験動物用ペレット ]

ミックスフードとは

ミックスフードとは、ハムスターが食べる穀物(稲科の種子)などをブレンドしたエサのことです。ペレットを含んだ物も、ミックスフードといい、ブレンドフードともいうこともあります。
ペレットとは違い、原料(素材)が加工されていないので、飼い主が見た印象もよく、ハムスターの満足度が高いのが特徴です。しかし、飼い方が悪いと、ストレスが原因で特定の物しか食べず、心と体の両方のバランスを崩す、危ないエサでもあります。特に初心者がやってしまいがちなので、まずはペレットを主食にしましょう。

トウモロコシやヒマワリの種しか入っておらず、初心者でもおやつにしかならないと判断できるものや、成分だけで見るとバランスが良いのに、絶対食べてくれない物が混ざっていたりと、バランスが悪い物が多く、ペット業界の裏事情に詳しくない限り、ミックスフードを主食にするのは止めた方が安心です。着色したり洗ったりして、ごまかしている物もあるので、見た目で判断するのは難しいです。
どうしても主食にしたい場合は、バランスを考えている物もあるので、間違ってもヒマワリの種だけを取り除くようなことはやめましょう。余計に、バランスが悪くなります。

ハムスターの体調などを考えて、飼い主がブレンドしてミックスフードを作るのが良いのですが、野生の動物でも食べない部分や、乾燥しすぎて食べられない物、品種や産地による微妙な栄養価の違いなど、企業でも調べられないことが多く、個人でバランス良くブレンドするのは現実的ではありません。
どうしても自分でブレンドしたい場合は、鳥のエサなどを利用する必要があります。

[ 用品検索 > エサ(食べ物) > ミックスフード ]