ビタミン
ビタミンの種類
ビタミンの名前に付いているアルファベットは、発見された順に付けられたものですが、あとでビタミンでは無いことが分かったものについては、除かれたものがあります。
またビタミンは、脂溶性ビタミン、水溶性ビタミンと分けることができます。脂溶性ビタミンは体内の脂肪分に蓄積されるので、体内に貯蔵できます。しかし、過剰に摂取すると害があることがあります。水溶性ビタミンは過剰に摂取しても、オシッコに溶けて体の外に出て行くので過剰摂取の心配は少ないのですが、体調が悪かったり、排出量以上に取りすぎると水溶性ビタミンでも害はあります。また、水溶性ビタミンは調理中に壊れることがあります。
できれば与えないように
人間用に売られている、総合ビタミン剤を与えることもできますが、ちゃんとしたエサを与えていれば、あえてビタミン剤などは与える必要はありません。妊娠中、授乳中、成長期、体調不良など少し心配な時に与えてあげるのはいいかもしれませんが、ビタミンAの過剰摂取で奇形が産まれる可能性があります。ビタミン剤も薬の一種なので、知識が少ないと思う人は使わないようにし、体調不良の場合は獣医と相談して与えてください。体の調子が悪いと、ビタミンを与えてもうまく摂取してくれません。
また、総合ビタミン剤などをハムスターに与えるときは、そのまま与えると糖衣だけなめて捨てられてしまうので、ピルクラッシャーなどで粉末にします。粉末にしたビタミン剤は苦いので、ミルワームや、フルーツなどに軽く振りかけて与えると多分食べてくれます。味に敏感な子は嫌がります。
ちなみに、母乳にはビタミンE(性欲増強)以外が含まれているらしいです。やっぱり生命の神秘、乳製品が最高かな?
ビタミンの働き
分 類 |
種類 | 生理作用 | 欠乏症 | 過剰症 |
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脂 溶 性 ビ タ ミ ン |
ビタミンA | ・正常な成長、発育促進 ・正常な皮膚、粘液維持 ・暗い場所での視力を保つ ・細菌に対する抵抗力促進 |
・成長の停止 ・皮膚の乾燥、硬化 ・とり目になる(夜盲症) ・伝染病に対する抵抗力の低下 |
■急性症状 ・吐き気 ・頭痛 ・下痢 ・めまい ■慢性症状 ・皮膚荒れ、乾燥 ・脱毛 ・筋肉痛 ・胎児催奇形 |
ビタミンD | ・リンとカルシウムの吸収や代謝に関与 ・骨と歯の生育 ・紫外線によって体内で合成 |
・骨軟化症 ・骨粗鬆症 ・くる病 |
・高カルシウム血症 ・腎障害(腎結石) ・骨がもろくなる ・食欲不振 ・吐き気 ・頭痛 ・皮膚のかゆみ ・胎児催奇形 |
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ビタミンE | ・不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ ・生体膜を健全に保つ ・赤血球の溶血防止 ・生殖機能を正常に保つ |
・抗溶血、脂肪生成の減退 ・神経障害 |
・血液凝固障害 | |
ビタミンK | ・血液凝固に必須のプロトロビンの生成に関与 ・腸内細菌より、体内合成される |
・血液凝固の不良 ・新生児の出血性疾患 |
・溶血性貧血 ・貧血 ・吐き気 ・血圧低下 |
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水 溶 性 ビ タ ミ ン |
ビタンB1 | ・補酵素として糖質代謝に関与 ・消化液の分泌促進 ・神経系統の調整 |
・脚気、便秘、浮腫 ・神経系障害 ・心肥大 |
不明 |
ビタミンB2 | ・補酵素としてアミノ酸、糖質、炭水化物などの代謝に関与 ・発育の促進 |
・口内炎 ・舌炎 ・口唇炎 ・皮膚炎 ・成長障害 |
不明 | |
ビタミンB3 | ・補酵素としてアミノ酸、糖質、脂肪酸などの代謝に関与 ・胃腸管の働きを維持し、皮膚を健康を保つ |
・ペラグラ(皮膚の病変、下痢、精神障害) ・口舌炎、皮膚炎 ・神経症状 ・胃腸炎 |
・消化器と肝臓に障害 ・皮膚発赤作用 |
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ビタミンB6 | ・補酵素としてアミノ酸代謝に関与 ・皮膚の抵抗力増進 |
・皮膚炎 ・口内炎 ・動脈硬化性血管障害 ・食欲不振 |
・末梢神経障害 ・知覚神経障害 |
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ビタミンB12 | ・赤血球の増殖 | ・悪性の貧血 | - | |
葉酸 | ・製造な造血作用に重要 ・成長に不可欠 |
・貧血 ・舌炎 ・精神神経異常 |
・悪性貧血の潜在化 | |
ビオチン | ・糖質、脂肪酸の合成の関与 | ・皮膚炎 ・脱毛 ・けいれん |
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ビタミンB5 | ・補酵素として脂肪酸などの代謝に関与 | ・成長阻害 ・皮膚炎 ・めまい |
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ビタミンC | ・副腎皮質ホルモン、コラーゲンの生成 ・ストレスに対する抵抗力増進 |
・壊血病 ・皮下出血、貧血 ・骨形成不全 ・成長不全 |
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