もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

毎日の世話

毎日の世話 リード画像

ハムスターにとって世話や餌の時間は、飼い主に確実に会える待ちに待った特別な時間です。
怖がらせずに餌を与えたりトイレを掃除することで、飼い主が自分にとってメリットのある存在だと考えてもらう、世話を兼ねた「ならす方法」でもあります。
しかし世話がきっかけで、ワガママになったり嫌われたりすることもあるため、毎日の積み重ねで信頼関係を築いていくことを忘れず、正しい世話の仕方を身につけましょう。

このページは、餌やトイレなど毎日する必要のある世話の方法を書いたページです。
ケージの大掃除ならし方の詳しい記事は別ページにあります。

世話の基本

ルールを守ればお祭りの時間です。

乾燥地帯に動物で、ハムスターは自身は清潔な反面、湿度や感染症に弱いです。
また、臭いを使って縄張りを主張するため、臭いや汚れをケージの中に持ち込まないようにする必要があります。

ハムスターは飼い方が簡単だと思われている理由に、飼い方に慣れてしまうと、お金も手間もかからず世話が楽ということがあります。
ハムスターの顔を見るのは世話をする10分程度で、基本的にハムスターにさわることもなく世話をするのが良い方法です。
もっとコミュニケーションを取りたいのなら、散歩をさせたりミルワームを与えましょう。

飼い主が必要以上に手伝わない

毎日寝床を掃除したり、餌を細かく刻んだり、ヒマワリの種の殻を剥いたり、人間の子供を扱うように飼い主が手をかけすぎると、トラブルの原因になります。
ハムスターは体が小さいですが、生後3ヶ月も経つとほとんど大人で、歩けるようになると自分でできることも多く、そのことが本能的要求を満たすことにもなります。

こっそり世話をしない

ハムスターを迎えたばかりでも、ストレスになったり怖がらせないようにと、寝ている時間などに世話をすることはやめましょう。
寝ているときに驚かせてしまうと、寝ぼけてうまく原因の分析ができず、飼い主のことを敵だと考えることがあります。
驚いて起きなくても、ハムスターが知らない間(寝ている間)に環境が変わってしまうことで、見えない敵がいると思いこむ可能性があります。
恐がれようが囓られようが、淡々と世話をしましょう。自分の行動に関係なく、飼い主がいれば餌が補充されることを理解してもらうためです。

世話の合図を決める

世話の時間が近づくと、そわそわしながら回し車をゆっくり走り、何かに気づく度にこちらを確認します。

驚かさないように合図を決めてから世話をします。とは言っても飼い主が一貫性のある行動をするだけです。
たとえば我が家では、飼い主の足音が近づく、部屋の明かりが点く、ケージの扉が開く、給水器を取り外す、部屋の扉が開く、階段を下りる、これらの音が全て合図になっていて、順番も毎日同じです。
餌の容器やオヤツの袋を開ける音も、ハムスターは覚えていて、ペレットが入っている容器を開ける音がすると餌入れの前で待ち、オヤツの袋を開ける音が聞こえるとそわそわしながら寄ってきます。
飼い始めは警戒して巣箱から出てきませんが、音や時間を覚えると出てくるようになります。焦らず慣れてもらいましょう。

世話の回数

病気の介護などの特別な理由が無い限り、世話は1日1回だけです。
オヤツは1日か1回で食べきれる量を与え、世話の時間以外にお腹が減るとペレットなどの主食を食べてもらいます。

毎日同じ世話をくり返す

人間の1日はハムスターにとっては20日くらいあり、餌を溜める習性があるため、世話の時間は人間では考えられないくらい楽しみにしています。
しかし主食にしている餌が腐りにくく、水もあまり飲まず、ケージもあまり汚れず、ストレスに弱いため、世話をサボる口実を作りやすいペットです。
餌を与えたり清潔に保つことで、飼い主の行動が自分を守る存在だと理解すると、懐きやすくなるだけでなく、病院に行っても怖がらなくなるため、毎日の積み重ねが大切です。

世話の時間以外は相手にしない

夜より回数が少ないだけで、昼でも起きて水を飲んだり餌を食べたり、トイレに行くために、巣箱から出てきます。
その時に飼い主に気づいても、安全のため飼い主かどうか確認するだけ、行動を続けるのが正しい反応です。
飼い主がケージの近くを通る時間を覚えていて、その時にオヤツを与えてしまうと、肥満になったり、いつでもオヤツが食べられるように餌を少量ずつしか食べなくなります。しっかり食べないと体温の維持が難しくなり、グッスリ眠れなくなり、さらに物音を聞くと起きてオヤツをもらおうとします。悪循環になって病気にもかかりやすくなります。
また、病気が原因で栄養が足りなくなっても餌をもらいに来るため、病気の発見が遅れる原因になります。

世話の前に手を洗う

私は給水器の水を交換するときに、必ず手を洗います。
世話の前に手を洗うだけでも病気を防げ、手から臭いが消えることで噛まれることも減ります。

部屋のドアや窓を閉める

脱走しない個体でも、興奮して身を乗り出しケージから落っこちたり、飼い主の後を付いていき、部屋の外に出て行ってしまうことがあります。
一度その空間に出てしまうと気になってしまい、ケージから脱走したりドアを囓られるなど、脱走の原因になります。
部屋の換気は世話の時間以外にしましょう。

座って世話をする

餌の時間に興奮しすぎて、ケージや手によじ登って来たハムスターが落下したり、慌てて踏んづけないために、座って世話をしましょう。
もしケージから落っこちても、飼い主の足の上に落ちれば怪我も最小限ですみます。慣れないうちは正座がいいかもしれません。

急に動かない

臆病なので、予想や理解ができないことを怖がります。物を落とした音や、それを拾うとしたり、立ち上がったりするだけで、ハムスターは驚いてしまいます。
世話をする部屋に自分以外の生き物がいる場合は、動かないようにしましょう。動きを予想できるようになると、怖がらなくなります。
ハムスターが予想する動きをすることは意外と難しくて、懐かれやすい人と懐かれにくい人の差にもなります。座って世話をするだけでも、かなり減らせると思います。

手を長時間ケージに入れない

ケージの中はハムスターの縄張りで、自分以外の生き物が入ってくることを嫌います。
馴れるともっと長く居てもらおうと、服の袖や髪の毛など飼い主が怪我をしない部分を引っ張ることもあるため、信頼関係も分かります。その時に、慌てて手を引っ込めてしまうと、怪我をすることもあるため、慌てて動かないようにしましょう。
指を噛んだり舐めたりする場合は、飼い主を自分より弱い存在だと思っている可能性があります。
手を入れて良い範囲は、ケージのレイアウトに詳しい記事があります。

餌を与え終わっても帰ってくれない

ほお袋にペレットもオヤツも入っていますが、迷いのない目で見つめてきます。

ハムスターは習性で、餌を与えると餌置き場に持って帰ります。しかし、なかなか帰ってくれないことがあります。
オヤツがもっと欲しかったり、寒くて巣箱に籠もろうとしているのにペレットが少なかったり、トイレ掃除を忘れていたりと、理由はいろいろあります。
飼い主に要求があるときの行動なので、必要な栄養を欲しがっているなど、病気の早期発見のきっかけにもなります。
何も問題がないのなら、必ず自分の思い通りにならないことを覚えてもらうためにも、ケージの扉を閉めてその場から立ち去りましょう。
ハムスターが何か考えている様子なら、掴んで巣箱の方に移動させます。戻ってきたり振り返って立ち止まっているようなら、原因を解決してあげましょう。

待つことを覚えさせる

慌てなくても、飼い主は要求を満たしてくれることを覚えてもらいます。十分慣れてから実践しましょう。
まずはハムスターを待たせたまま、トイレ掃除が終わってから餌を与えたりします。
さらに慣れると、餌をもらいに来たハムスターの、顔などの感覚器官を触り、飼い主が自分に気づいていることを理解させましょう。そして、ケージの前から離れます。
私の場合は、わざと脱走しやすいようにケージの扉を開けっ放しにしてから、台所で給水器の水の交換をしたり、野菜を切ってからケージの前に戻ってきます。
若い個体やロボロフスキーハムスターを長時間待たせることが難しいですが、脱走もせずに5〜15分位はその場で待てるようになります。
飼い主の行動時間にも余裕ができ、ハムスターもイライラしにくくなり、要求が分かりやすくなります。

世話の時間

出遅れて背伸びしながら歩いてます。餌入れを触って腹減ったアピールも忘れない。

世話のことだけを考えると、個体や季節によって活発になる時間に違うため、ハムスターの生活リズムに合わせて世話を始めることが良いのですが、見逃してしまう行動が多くなるため、お薦めしません。
病気になると、ハムスターの生活リズムに合わせた方が良いため、活発になる時間を観察して覚えておきましょう。

ハムスターは夜行性なので、世話の時間は夕方以降にします。
世話を開始する時間が毎日同じ時間になるように、飼い主の生活リズムに合う時間を見つけましょう。
午前中に世話をするペットショップが多いですが、日中はハムスターにとっての睡眠時間なこともあり、世話の時間が夜に変わっても問題になることはありません。

毎日同じ時間に世話をすると、ハムスターもその時間に合わせて寝起きしますが、巣箱から出てくる時間や歩き方をよく見て、病気の兆候を見逃さないようにしましょう。
健康な個体なら、世話の30分位前に準備を終えて待っているはずです。
毛繕いや寝起きにトイレに行った痕跡がないまま巣箱から出てくるなど、身支度する余裕がない場合は特に注意しましょう。

寒くなると巣箱の出入り口を塞いでしまったり、巣箱の奥の方でぐっすり眠っていることがあり、世話の時間になっても起きてこないことがあります。
温度が適温であれば、世話の時間に少しくらい遅れて出てきても問題はありません。
特にチャイニーズハムスターは爆睡していることが多いです。ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターは出遅れて慌ててることが多いです。ゴールデンハムスターは寒くてもキッチリ出てきます。

主食・餌の交換とオヤツ

迎えて1ヶ月くらいですが、言葉が伝わないからこんなアピールをしてきます。こんな行動ができると何を考えているか分かりやすい。

ペレットなどの乾燥した餌と、その餌を入れる容器の世話です。
ハムスターが主食にする餌は、腐りにくく、餌を溜める習性があるため、減った分だけ継ぎ足し、常に餌入れに餌が入っている状態にしましょう。

飼育が上手な人が「食器」と言わないのは、ハムスターには餌入れ(餌鉢)が餌を採取できる餌場だからです。
またハムスターは、食べる物が少ない地域に住み、餌を効率よく溜めるために、ほお袋を進化させた動物です。そのため、餌が少ないと思うと、必要以上に巣箱などに溜め込もうとします。逆に十分に足りていると思うと、落ちている餌でも、餌入れに溜めたりすることもあるため、飼い主にとっても管理しやすくなります。
ハムスターの飼育では、常に餌が余っていることが大切です。

野生であれば、必要以上に溜めた餌は、発芽したり、他の生き物が食べて分解されたりと、正しくリサイクルされますが、ペットとして飼われているハムスターの餌は傷むだけで、巣箱など飼い主が簡単に見られない場所に餌を溜めるため、餌を管理しにくいです。
しかし、巣箱などに溜めてある餌を、飼い主が捨てたりしてしまうと、餌を盗られたと思うことがあり、ハムスターとの関係が悪くなることもあります。
実際にどれだけ食べたか、餌が傷んでいるかは、ケージの大掃除の時に確認し、減った量で食べた量を管理します。
上手く飼育ができると、傷んだエサを飼い主に手渡ししたり、飼い主が掃除することを見越して、トイレやオヤツを与える場所に捨てる個体もいます。

餌入れの掃除は、ハムスターが入ってしまうような形状の餌入れだと汚れやすくなりますが、乾燥した餌を置くためだけに利用するため、たまに除菌ができるウェットティッシュで拭いてあげる程度で大丈夫です。
おたまやピンセットを使って餌を与えると、飼い主の臭いも付かず汚れにくいためお薦めです。

ヒマワリの種やカボチャの種の殻は、捨てないようにしましょう。殻も後から食べるため、捨てると盗まれたと思います。
掃除の時に種の殻がたくさん見つかる場合は、与えすぎている可能性があります。
ピスタチオや落花生の殻は食べないので捨ててしまってもよいです。

主食になるペレットは餌入れに入れ、オヤツは手渡して、与え方を変えるだけでも、ハムスターは欲し方の行動をします。ケージのレイアウトを工夫すると、さらに場所でも分かるようになります。

野菜・果物の交換

容器が汚れないように、水分の多い野菜はキャベツをトレー代わりにしています。この後、凄い勢いで持って帰りました。

野菜など水分を含んだ餌と、その餌を入れる容器の世話です。
ペレットと同じく、キャベツなどの腐りにくい野菜を入れて、いつも食べられるようにする方が、ハムスターの生態にはあっています。

私は、大きな固まりのままのキャベツを、週に2回くらい交換しているだけです。
ゴールデンハムスターは食べる分だけ上手くちぎって持って帰ってしますが、他のハムスターはその場で食べるため管理も楽です。

野菜は野草を人間が改良した物が多く、ハムスターが本能的に知っていて必要な食べ物ですが、その反対に果物は、乾燥地帯に住むハムスターは知らない食べ物です。
イチゴを与えても青みの強いヘタだけ食べ、果物より焼き芋が好きな年寄りっぽい食性をしています。
果物の成分のほとんどが糖分と水分で、体温や免疫力が下がる原因になったり必要な栄養が摂れなり、与え方を間違えると体調を崩す可能性もあります。なので、果物はなるべく与えない方が良いです。
しっかり食べる果物は、食感の良いリンゴくらいで、他の果物は糖分と水分の補給程度でリスクの方が大きいです。
新種の野菜も、ハムスターにとって弊害がある可能性があるため、与えない方が良いです。

一人暮らしで生の野菜を買いにくい場合は、栄養だけなら乾燥野菜で代用できますが、野生のハムスターは、水分のほとんどを野草から摂っているので、できるだけ生の野菜を与えられる方法を考えましょう。乾燥野菜は水分を吸うと傷みやすく、生野菜の方が経済的で安全です。
鮮度は落ちますが、冷蔵庫やジッパー付きのビニール袋などをうまく利用し保存すると、キャベツは1ヶ月くらい保つ場合があります。
また、乾燥野菜の代わりに、カップ麺に入っている乾燥野菜を与えることもできますが、間違ってもワカメや味のしみこんだ物、水分を吸収して膨らむ物は与えないようにしましょう。
他には冷凍のミックスベジタブルなどが使えますが、ペレットに含まれている栄養ばかりで、水分と食物繊維と食感の満たすことが目的なので、生の野菜や野草が一番です。
ちなみに私は春になると、自然採取したタンポポやヘビイチゴを与えたり、秋になると皮付きの焼き芋を与えたりします。

野菜用の餌入れは、野菜の水分で汚れやすいだけでなく、ハムスターが中に入ってしまいやすいため、野菜を交換するたびに洗うか、除菌用ができるウェットティッシュで拭いてあげましょう。
色の付いた食器を使っていると、カビが生えても分かりにくいので、特に注意しましょう。
ちなみに私はステンレス製の猫用のミルク皿を、20年くらい使い続けています。

水(給水器・給水ボトル)の交換

給水器の設置方法が悪くて、上手く水が飲めないようです。

水も腐るので、毎日水を交換するようにしましょう。
特に夏場は腐りやすくなるので、1日2回以上、水を入れ替えてもかまいません。暑いとハムスターも昼間に起きて水を飲む回数が増えるので、夏は朝と夕方に交換するのが良いかもしれません。
冬場は暖かくない部屋なら、2〜3日に1度でも大丈夫ですが、いつ交換したのか分からなくなったり、サボり癖がつくため、冬場でも毎日交換しましょう。

水を交換する場合は、水道水で給水器のボトルとノズルをしっかりすすぎ洗いしましょう。ワンウェイバルブ付きの給水器のノズルはブラシで洗えず、台所用品や洗剤にも雑菌が繁殖しやすいので、下手にブラシでこするより、塩素が少し入った水道水ですすぐ方が安全です。
そして時々、哺乳瓶用の除菌剤で、消毒、殺菌をしましょう。
闘病中でボトルに薬や、ミネラルウォーター、浄水器の水を使っている場合は、さらに腐りやすくなるので、水の交換はマメにしましょう。
消毒するときは、湯煎に使っている鍋などを利用しましょう。鍋も一緒に消毒できますが、煮沸消毒済みの鍋というのがポイントです。台所にはゴキブリやナメクジなど出るのは、人間の食べ物がそこにあるというだけでなく、細菌も繁殖しやすいのも理由なので容器選びも大切です。

給水器から水が上手く飲めない個体は、ボトルは濡れたままにして、そこに水があることを覚えてもらいましょう。
給水器の設置ができない場合に、野菜から水分を摂ってもらう方法がありますが、正確には洗って水で濡れたままの野菜を与えることで、野菜に付いた水滴を飲んでもらうことが目的です。

トイレの掃除

前回の掃除から3日経ったジャンガリアンハムスターのトイレ。鉱物系のトイレ砂。飼い主の方向を向いてオシッコをするため、左側が汚れています。餌の保管場所が他にあるのなら、中に落ちている餌は捨てても問題ありません。

ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターは、トイレだけでオシッコをします。
ロボロフスキーハムスターとチャイニーズハムスターは、トイレと回し車でオシッコをすることが多いです。
どのハムスターもウンチは巣箱の中ですることが多いです。

食べる量によってウンチやオシッコの量も変わるので、あくまでも目安ですが、ジャンガリアンハムスターを1匹だけ飼っている場合は、砂の交換は1週間に1度くらい、ゴールデンハムスターだと3日1回くらが目安です。
集団飼育している場合は、汚れるスピードより細菌感染が怖いので、なるべく毎日します。
体調を崩している可能性もあるので、トイレ砂を交換しなくてもケージの外から毎日チェックしましょう。
回し車はでオシッコをする場合は、ケージの大掃除を参考にしてください。

ハムスターのトイレの掃除では、オシッコの臭いをトイレに残すようにするため、汚れたトイレ砂を取り除き、減った分だけ継ぎ足しします。大掃除の時以外は洗わないようにしましょう。
トイレ砂を別の種類の砂に代える場合も、少しずつ砂が入れ替わるようにします。
トイレをある程度使い込むと、砂を全て入れ替えてもトイレに臭いが残るため、オシッコをトイレでしかしない個体なら、全てのトイレの砂を入れ替えても大丈夫です。
トイレを洗ったり砂を全て交換してしまうと、臭いが消えてしまう可能性があるため、不安ならトイレ砂の交換する日数を少し長くしましょう。

トイレ砂を掘ってオシッコをするため、見た目は汚れていなくても、掘り返すとビチャビチャになっていることがあります。
固まるトイレ砂を使っていると、固まった砂をトイレの外に捨てるハムスターがいますが、完全に捨てきれないこともあるので、その場合もトイレの中の砂を交換してあげましょう。

前回の掃除から3日経ったゴールデンハムスターのトイレ。木粉系のトイレ砂。普段は巣箱方向を向いてオシッコをするため、右側だけ汚れています。なぜ両方が汚れているか考えると、何か発見できるかもしれません。

排便も排尿も隙ができる行動なので、飼い主が簡単に取れる場所には普通はウンチをしません。
ウンチが床材の下に紛れ込んだり、巣箱の中でしているのなら簡単に取り除けず、溜めているウンチは保存食と考えているようでなので、そのままにしてケージの大掃除の時に取り除きましょう。
砂浴び場、トンネル、回し車など、長時間居続けると我慢できずにウンチをすることがありますが、驚いて漏らしていたり、飼い主に要求があるため巣箱から出ている時間が長かったり、巣箱が快適ではない証拠にもなるため飼い方を改善しましょう。
1つだけ落ちているなど、明らかに溜めていないウンチは捨てても問題は起こりません。

出したばかりのオシッコやウンチの臭いは、ほとんど臭いがありません。オシッコは数日放置すると細菌が繁殖するため臭くなり、ウンチは逆に臭いや水分が飛んで臭わなくなります。
強くないが臭う場合や、色が付いている、少し柔らかいなどの、ほとんどの理由がハムスターには消化できていない餌を与えていることが原因です。与えている餌を見直しましょう。
臭いが強かったり、量が多い、柔らかすぎる場合は、病気を疑いましょう
便や尿に変化がある場合、体で処理できる範囲を超えた証拠なので、早めに対処しましょう。

床材・巣材・トンネルの交換

床材(ケージに敷く)・巣材(寝床に使う)の交換は、しっかり飼えていると、ケージの大掃除の時に交換するだけで大丈夫です。
キッチンペーパーなどの紙や綿など、ハムスターの生態に合わない床材を利用している場合は、体毛の汚れが取れないため交換頻度を増やさないと細菌が原因の病気になります。
病気などで交換回数を増やす場合は注意点が多いため、ケージの大掃除を参考にしてください。

野菜入れ、水飲み場、餌を貯めている所や、トイレ以外でオシッコをしていると、湿気を吸いやすく細菌が繁殖しやすいです。
通路になりやすい場所やトンネルは、歩く回数が多く体毛が擦れやすいため汚れやすいです。ケージが狭い場合は同じ場所を歩きやすいため、さらに汚れやすくなるため、床材を部分的に交換した方が良いことあります。
ロボロフスキーハムスターやチャイニーズハムスターは回し車でオシッコをしてしまい、ケージの中を汚しやすいので、時々回し車の周辺の床材を交換しましょう。
トンネル内部は時に汚れやすいため、気になったら洗剤を使って洗浄をするか、空き箱などを利用して使い捨てにしましょう。
飼育環境に慣れていないと、頻繁に床材を交換すると縄張りを壊されたと思ってしまい逆効果なので、あらかじめ多めに敷いたり、巣箱の上などの邪魔にならないところに床材を置いておきます。そうすると、ハムスターの臭いも付き、交換も楽になります。

寒くなるとケージに敷いていたウッドチップを、巣箱に運んでしまい、床材に使っているウッドチップが足りなくなることがあります。
裁断した新聞紙を優先して巣材に使うため、気温に合わせて使い分けましょう。

砂浴び砂の交換

正確には砂浴び場ではなく、予備のトイレでくつろいでます。写真では分かりにくいですが、前足も後ろ足も伸ばしています。

ハムスターの入浴を普通は砂浴びのことをいいますが、間違っても水をかけたり洗ったりしないようにしましょう。

ハムスターが自分で毛繕いしたり、床材でこすれ、動くだけでも体毛の汚れが取れるため、馴れてくるとほとんど砂浴び場しなくなります。
浴び砂が砂浴び場からこぼれていたり、砂が部分的に減って見える場合は、頻繁に砂浴びをしています。
飼い主の臭いを取るために砂浴びすることが多いため、ケージの汚れだけでなく、接し方も注意しましょう。
巣箱やケージが暑い場合に、避暑地として砂浴び場を使うことがあります。さらにオシッコをすると気化熱で涼しくなるため、暑くなるとトイレとしても利用することがあります。

浴び砂が湿っていたり汚れて見えたら交換した方が良いですが、トイレとして利用しているのならトイレ砂と同じ頻度で掃除します。
餌を食べる場所や、避暑地として利用している程度なら、ケージの大掃除の時に交換するだけでも良いです。この場合はウンチが落ちていることがあります。

オシッコなどでハムスターが自分を汚している場合は、自分以外の臭いを怖いと思っているのが原因で、その臭いを水や洗剤で無理に取ろうとすると、ハムスターは恐怖のあまりけいれんし、泡を吹いて死んでしまいます。そのため、ハムスターに水を付けることはタブーとされています。
実験動物ではストレス実験の為に泳がせ、胃潰瘍ができたり成長不良になります。

病気やケガなどで、どうしても水で洗いたい場合は、汚れた部分だけを、洗剤などを使わずに蒸留水などで軽く拭く程度にして、濡れっぱなしにならないように、ササッとタオルなどで拭いて乾かしてあげましょう。
そのときに、ケージの掃除などをしてしまうと、ケージの中の臭いが消えて、恐怖が倍増してしまうかもしれないので、ケージの掃除は他の日にするようにしましょう。

ブラッシング

他の個体に頭の上で寝られ、寝癖がついているロボロフスキーハムスター。毛繕いで治らないなら、体毛が汚れている可能性があります。

ハムスターは短毛種で、きれい好きなので、自分で毛繕い(けづくろい)したり床材でこすれて、飼い主が何もしなくても毛並みが綺麗なのが当たり前です。
ロボロフスキーハムスターは他の種類より体毛が長いため、巣箱やケージが汚れていると、体毛が汚れて寝癖がつきやすくなります

汚れを取ろうとブラッシングすると逆効果になることがあります。
ハムスターは自分で毛繕いするときに、自分の臭いを体に付けています。体に付ける臭いは、ハムスターには自分を表すための大事な物なので、臭いを取ってしまうとハムスターがパニックになる可能性があります。
もし、ブラッシングする必要がある場合は、新品の歯ブラシを使い、粉末シャンプーなどは使用しないようにしましょう。

長毛種は人工的に作られた種類なので、うまく毛づくろいができず、毛に適度な油分がないので、飼い主がブラッシングする必要があるかもしれません。
また毛長種は、おしりの部分は毛がからまったり、ウンチが付いていることもあり、そのままにしておくと蒸れて皮膚の病気になったり不衛生です。そうなった場合はブラッシングより、毛を切ってあげた方が効果的でハムスターは快適です。
年老いたり病気で動けないようなハムスターは、自分で体をキレイにできない場合があり、飼い主がブラッシングする必要がある場合もありますが、病気で臆病になっていることもあるので注意が必要です。

集団飼育している場合などには、他のハムスターに踏まれたり、寝ぐせがついて、毛並みが悪く見える時があります。その場合は床材をハムスターの上に、少しふりかけるか、床材に使っているウッドチップの量を増やしましょう。
ハムスターが健康なら毛に適度に油分があり、毛の向きも前から後ろ向きに揃っているので、それだけでもブラッシングの効果があり毛並みが良くなります。

爪切り

左:ゴールデンハムスター。中:ジャンガリアンハムスター。右:ロボロフスキーハムスター。どの個体も健康体で冬に撮影。

ハムスターの爪も、人間と同じように一生伸び続けますが、餌や飼育環境が適切なら一生切らなくてもいい場合が多いです。
餌を食べているときなどに、爪だけでなく足の裏の毛が汚れていないかも、チェックしましょう。

爪が長くなると「過長爪(かちょうそう)」と言い、老化や栄養のバランスが悪くなると発症しやすくなります。
爪を引っかけて脱走するため、わざと爪を伸ばしている可能性もあります。
爪が長くても、ほとんど行動が変わらないので、意外と気づきにくいです。

ハムスターの爪はかぎ爪といって、釣り針のように細長くカーブしているため、爪が長くなりすぎると、ケージやじゅうたんに引っかかってケガをしたり、走っている最中に指が思わぬ方向に曲がって、指の骨が折れるかもしれません。
ハムスターの種類ごとの体毛の長さによって、爪の長さも比例しているようで、ロボロフスキーハムスターは長く、ゴールデンハムスターは短くと、毛繕いしやすいように自分で爪を長さを調節しているようです。

よほど慣れていない限り、爪を切るときに嫌がって暴れるので、獣医師に任せた方が安心です。
飼い主が爪を切る場合は、模型用の小型のニッパーが使いやすいです。ハムスターのツメには血管があるので、切りすぎると出血します。切りすぎないために、正常なツメの長さを把握しておく必要がありますが、光にすかしてツメに血管が見える場合は、血管の長さと比べ2倍くらいのツメは残しておきましょう。また、まとめて切ると危険なので、一本ずつ切るようにします。
ハムスターの指は簡単に切り落とせてしまうので、不安な場合は獣医師にまかせましょう。もしもの時に止血剤は必須です。

植木鉢やタコツボのような、ざらざらした陶器製の巣箱を使うと、適度に爪が削れるという話も聞きますが、私の飼育経験から、直接巣箱を掘るような行為をしない限り、ほぼ関係がないということも分かっています。なので、無理に陶器の巣箱にする必要もありません。
巣箱を掘るような行為を見かけたときは、巣箱が狭く掘って広げようとする行動なので、大きな巣箱に買い換えることを考えましょう。