もうオヤジとは言わせない!コレさえ読めばハムスターの達人に!

ハムスターが噛む理由(手を噛む・興味で噛む)

ハムスターのことをよく知らない人に聞くと、必ず「増える」「囓る」と言われます。ハムスターを飼っている人も、ハムスターが囓ることが当たり前だと思い、ケージの中に囓り木などを入れている人がいますが、ハムスターの前歯は餌を食べるために発達していることを忘れないください。

「ハムスターに噛まれた」ではなく、「ハムスターに噛ませてしまった」と思うようにしましょう。噛まれるような飼育方法をしてしまった、原因を考えることが必要です。また、気の弱いハムスターは人間を噛むこともできずに、ストレスではげる可能性があります。

手を噛む

ペットとして、しっかり飼えている場合、本気で人間を噛むことはほとんどありません。
相手を本気で噛むと自分が逃げられなかったり、噛み返される可能性があるのを知っているからです。また飼い主のことを、餌持ってきてくれたり、自分より強いというのもハムスターは知っています

餌と間違える

餌と間違えて、餌を持っている飼い主の手を噛むハムスターがいます。単におっちょこちょいな性格と思いがちですが、実際には飼い主のことが怖いと思っています。餌は欲しいけど飼い主が怖いので、急いで餌を取ろうとして、間違って手を噛んでしまうのです。ゴールデンハムスターはいつもおどおどしているので、本気で噛むことはありませんが、ジャンガリアンは本気で噛んでくることがあります。
飼い主が手を噛まれて、声を出してしまったり、急いで手を動かすことで、さらにハムスターが怯えることもあります。ハムスターが餌をちゃんと持っていくまで、痛くないのなら指を噛ませて、慌てなくても大丈夫だということを理解させましょう。しかし、ず〜っと噛んでいるようなら、手を噛んでいるということをハムスターに教えてあげてください。本気で噛んでいないのなら、わき腹をさわったりして、ビックリさせると簡単にやめてくれると思います。
なれてくると、指の隙間にある取りにくい餌も、くわえたり舐めたりして器用に取ってくれるようになります。

動物性タンパク質が欲しい

動物性タンパク質が不足していると、動物の肉を食べようとします。動物性タンパク質が不足したままだと、2匹以上で飼っていると共食いし、1匹だと人間の手の皮を食べる可能性があります。ときどき、動物性タンパク質は与えるようにしましょう。
またハムスターは昆虫を食べる動物で、野生では必ず昆虫を食べています。その本能は忘れていませんし、体に必要な栄養分です。共食い、子食い、成長不良、病気の原因になるので、できるだけミルワームなどの昆虫を、餌として与えるようにしましょう。
相談を受けた面白い事例では、魚料理をした後に必ず噛みに来るという話がありました。魚の臭いがするので動物性タンパク質を摂ろうとしたのか、ペットショップの熱帯魚の担当者が嫌いだったのかもしれません。野生のムスターは魚を食べないので、与えないように。
[ 飼い方 > ミルワームの飼い方 ]

何度も同じ所を噛む

同じ場所を何度も血が出るまで噛む場合は、飼い主の手のことを、よほどおいしそうな餌だと思っているのか、飼い主に殺意を持っているかです。ほとんどの場合は後者だと思いますが、殺意といってもハムスター自身は人間を殺せると思っていないので、「窮鼠猫を噛む」といった感じです。
よほど飼い主が気に入られてないか、ハムスターに嫌なことをしたのか、怖い思いを思い出したのかなど、問題は飼い主側にあると思うので、原因を思い出してハムスターとの信頼関係を結びましょう。

チクッと軽く噛む

ハムスターを手の上に乗せていると、「早く餌をくれ!」「早く降ろしてくれ!」という合図で噛んでくることがあります。飼い主が甘噛みだと思っているのは、ほとんどコレだと思います。ハムスターが飼い主に、早くしろと命令をしているので、手から降ろすと別の行動をします。噛まれてもチクッとするだけで、あまり痛くはないですが、甘やかしすぎて育てている場合には、いろいろとトラブルの原因になります。

繁殖期に噛む

ハムスターに限らず、発情期になれば気性が荒くなったり、育児期に子供を守ろうとして人間に飛びかかる場合があります。私自身、発情期や、育児期にハムスターに噛まれたりしたことはありませんが、妊娠のきざしを感じたら、子食いの原因にもなるので、ハムスターになるべく接しないようにしましょう。
また、メスは妊娠すると少し気性が荒くなるハムスターもいますが、人間よりオスを噛むので、実際には人間を噛む理由にはなりません。手にオスの臭いが付いている場合は、飼い主の手をオスだと間違えることもあるので、世話をする場合はメスからしましょう。

ケンカをして噛む

ハムスター同士がケンカをしている時に、ケンカを止めようとして噛まれることがあります。ハムスターにケガをされるより、自分の手を噛まれた方がマシだと思い、私は噛まれることを覚悟で急いで手を入れて仲裁しますが、飼い主の手にビックリして噛むハムスターは決まっているので、少し注意するだけで実際には噛まれることはありません。
集団飼育していると、時々こんなことが起こりますが、ほとんどの原因はどちらかがビックリして、ケンカのようになっているだけでケンカではありません。しかし、ゴールデンハムスターのオス同士のケンカは、本気でケンカをしている場合があるので、仲裁する場合は間に板を入れるなどして、飛びかからないようにしてから、ハムスターの気持ちが落ち着いたところで、別々のケージで飼いましょう。

ケージに手を入れると噛む

飼い主のことを、縄張りを荒らす敵だと思っているか、噛めば自分の言いなりになると思っています。
無理に触ろうとしたり、急にケージに手を入れるなど、ハムスターを怖がらせると、縄張りを荒らす敵だと考えます。その逆に、噛まれることを怖がってビクビクしたり、おやつを与えすぎると、飼い主がハムスターより弱い相手だと考えます。また、こっそり世話をしたりすると、人間がハムスターにとって便利な存在だと理解できません。
初心者にありがちな問題で、飼育環境の悪さも影響し、噛まれなくても、懐かないなどの理由になります。

興味本位で噛む

ハムスターは知らない物があると、何でも噛もうとします。人間の赤ちゃんも同じ理由で、発達した味覚と嗅覚を使って、それが何かを確認するためです。食べられない物だと分かると、同じ物を噛まなくなりますから、噛まれても問題のない物なら、そのまま噛ませても大丈夫です。
しかし、噛んで壊すことが楽しいと覚えてしまうと、いろんな物を噛んで壊してしまうようになり、やめさせることがストレスになってしまいます。餌が適切でない場合や、ストレスが溜まったり、退屈で仕方がない場合は、人間がイライラしてプチプチ(エアキャップ)を潰すように、壊れやすい物を噛むことがあるので気をつけましょう。

ハムスターに限らずげっ歯類は、壊れやすいゴム製品を噛むのが好きです。しかしケーブル類は、一度噛んでしまうと噛まなくなります。ケーブルには、ビニールが多く含まれているからだと思います。適度な堅さがあり、壊して楽しい物を噛むようなので、ケーブルにシールドをしてしまうより、噛まれにくい素材のケーブルにした方が、噛まれないし長持ちします。
これらのことをうまくコントロールできると、ハムスターも飼い主もストレス無く、楽しい共同生活ができます。