餌に含まれる農薬の危険性・発がん率
エサに虫が湧かない?それって安全なの?
食べ物に含まれる農薬や殺鼠剤、ハムスターがガンが発見される確率、キャベツに含まれる天然の毒性物質など、専門的な情報を先輩達が答えてくれています。
記事にあるポストハーベストは収穫後という意味です。
[USER0024]です。
生米はよくないという件について、かみさんの実家に農薬をどれくらい使っているのか問い合わせてみました。
次に、お米です。米の場合農薬は、殻の表面はもちろんのこと糠にも多く蓄積されます。従って、糠づけなどは危険極まりない。精米後のお米にも表面には糠が残留していますので、必ず研いでから与えましょう。
問い合わせた結果、少なくともかみさんの実家で栽培されたお米の場合、農薬は7月か8月頃に1回だけ散布するということでした。
これは「稲穂が出る前」で、稲穂が出てからは農薬は使わないようです。
未確認情報ですが、日本の農家の場合はどこもだいたい1回なのではないかと義母は話していました。しかし、大量にブランド米を生産している農家の場合も同じかどうかは分かりません。
#ちなみにかみさんの実家は山梨です。
また、外米の場合は、稲穂が出た後に農薬を使うものもあるようだという話しも聞きました (これも、未確認です)。
#未確認情報が多くて申し訳ありません。
農薬の種類や成分については先方もあまり詳しくないようで分かりませんでした。もっとも、聞いたって私にはなんのことだか分からないと思いますが。
[USER_NAME]さんが書かれている「殻の表面はもちろんのこと....」というのが、稲穂が出た後で散布された農薬が付着・蓄積されるということを言っているのでしたら、日本のお米の場合はそれほど心配はないのかもしれません。
そうではなくて、根から吸収された農薬が「殻」に蓄積される傾向があるということだと、殻付きであげるのは問題ですね。
さて、どちらなのでしょう?
(誰か知りませんか??)
今日は、[USER0043]です。
生米はよくないという件について、かみさんの実家に農薬をどれくらい使っているのか問い合わせてみました。
次に、お米です。米の場合農薬は、殻の表面はもちろんのこと糠にも多く蓄積されます。従って、糠づけなどは危険極まりない。精米後のお米にも表面には糠が残留していますので、必ず研いでから与えましょう。
問い合わせた結果、少なくともかみさんの実家で栽培されたお米の場合、農 薬は7月か8月頃に1回だけ散布するということでした。
「農薬」の定義を「病害虫薬(正式名称は知らん)」とするならば、多くても2回というところでしょう。しかし「除草剤」を含めますと、5回を越えるところが多いようです。それと、最近の朝日か日経に載っていたのですが、今はやりの「アイガモ農法」は、決して「無農薬栽培」と同義ではないということでした。
また、外米の場合は、稲穂が出た後に農薬を使うものもあるようだという話しも聞きました (これも、未確認です)。
少なくとも、以前緊急輸入されたタイ米は、ポストハーベストも使用されていないと思います。あの頃はお金がなかったもので、毎日タイ米しか食べられなかったのですが、一ケ月ほどでコクゾウムシが必ずわいてきました(未開封状態で)。国産米ではこのようなことを経験したことはありません(2〜3ケ月開封状態で置いておいても、虫がわいたことなど一度もない)。
[USER0043]さんが書かれている「殻の表面はもちろんのこと....」というのが、稲穂が出た後で散布された農薬が付着・蓄積されるということを言っているのでしたら、日本のお米の場合はそれほど心配はないのかもしれません。
そうではなくて、根から吸収された農薬が「殻」に蓄積される傾向があるということだと、殻付きであげるのは問題ですね。
私もただ「危ない」と聞いただけなので、どちらなのかは分かりません。
どうも、[USER0054]です。
ちょこちょこと農薬に関する記事が出てきていますね。
専門外ではありますが、一応「地球環境科学」と名の付く機関に所属している身なので・・・。間違いもあると思いますが、そのときはご指摘ください。
1 農薬について
穀物や野菜をはじめとした全作物における被害状況は、害虫による被害:10〜20%、病気による被害(菌やウイルス):10〜20%、その他:10%、となっているようです。今のところ、これらの被害を防ぐ手だては農薬以外考えられません。しかし一口に農薬と言っても、作物によって病気や害虫の種類が変わりますし、一作物をとっても被害に遭う病気や害虫は多くの種類が存在します。さらに除草剤を含めると、かなりの種類があるということになります。
問い合わせた結果、少なくともかみさんの実家で栽培されたお米の場合、農薬は7月か8月頃に1回だけ散布するということでした。
「農薬」の定義を「病害虫薬(正式名称は知らん)」とするならば、多くても2回というところでしょう。しかし「除草剤」を含めますと、5回を越えるところが多いようです。それと、最近の朝日か日経に載っていた
一般的に、特定の作物を大量に栽培している産地では、大量・多種類の農薬が使われている傾向があるようです。[USER_NAME]さんの実家のように、個人的な規模であれば問題はないと思います。現場については詳しく知りませんが、日本の農薬の使用量(金額)はアメリカに次いで第2位です。比率からすると相当量の農薬が消費されているということになります。
ところで、ヒマワリの種は洗わなくても大丈夫なのでしょうか?
あれだけ大量に売られているということは、どこかで栽培されているのですよね?栽培するということは、恐らく農薬も使うでしょう....。
ペット用に売られているからといって安心してはいけないのかな。
北海道には大量に栽培している産地があるらしいのですが、農薬の使用状況についてはよくわかりません。ちなみに、ひまわりの種子から取れた油(外国産)に残留農薬が検出された例はあります。ですから、洗えばいいという考えは通用しない農薬もあるということです。
また、”無農薬栽培”と称しているところでも、以前大量に作物を栽培していた土地をそのまま使用しているのであれば、残留農薬を吸い上げて蓄積している可能性もあります。実際、1976年に使用禁止となった殺虫剤が、未だに一部の作物から検出されている例があります。古い農薬のほとんどは天然界で安定であるため、使用されなくなった今でも様々なところに蓄積・濃縮されています。
さらに、農薬は作物だけに蓄積されるわけではありません。大地はもちろん、大気や水圏に蓄積され、食物連鎖を通して他の生物に濃縮されていくのです。
魚介類の残留農薬検査でも、高濃度の農薬が検出されています。たとえば、鳥肉を食べるにしても農薬を使っているエサを与えているのであれば、農薬漬けの野菜を取るよりも多くの残留農薬を取り込むことになります。
[USER_NAME]さんが書かれている「殻の表面はもちろんのこと....」というのが、稲>> 穂が出た後で散布された農薬が付着・蓄積されるということを言っているの>> でしたら、日本のお米の場合はそれほど心配はないのかもしれません。
そうではなくて、根から吸収された農薬が「殻」に蓄積される傾向があるということだと、殻付きであげるのは問題ですね。
私もただ「危ない」と聞いただけなので、どちらなのかは分かりません。
国産の作物に関していえば、直接散布された農薬よりも大地より吸収された農薬の方が問題になると思います。植物の場合、栄養分を種子(ジャガイモなどでは塊根)に集めるので、他の部分より高濃度で蓄積されていると思います。お米の籾殻も蓄積される傾向があると聞いた覚えがあります。
輸入品については、[USER_NAME]さんのご指摘の通り、強力なポストハーベスト農薬が使用されています。その毒性はもちろんのことですが、植物がポストハーベスト農薬を吸収・代謝することによって新しい物質が生成する可能性もあります。一般には生体内の解毒作用により、無毒化される場合もありますが、植物や農薬の種類によっては逆に活性化してしまうおそれもあるそうです。
また、無毒化されるといっても、その生体にとっては無毒であるが他の生体に関しては有毒である場合があります。ま、このことに関する研究はほとんどなされていないため、そういう可能性がある、というところで実際はよくわかりません。しかし、確実に輸入品の多くは薬漬けなのでよく洗いましょう。
このように書くと、もうなにも食えねぇー状態ですが、未来はそんなに暗くはありません。安全性については着実に向上しています。除草剤の開発にしても、植物ホルモンを利用したり、防虫剤でもホルモンや性フェロモンの利用など、天然に存在かつ選択毒性の強い(目的の害虫や菌にしか影響のない)農薬の開発が進んでいます。特殊な例ですが、南西諸島のミカンコミバエやウリミバエ根絶などは、農薬を全く使わない成功例だと思います。現在使用されている農薬も、以前ほどの強力な毒性を持っていることはなく、より分解されやすい農薬へと移行しているようです。
関係ないことですが、手元にある本「農薬の化学」の冒頭では、
今までの農薬の歴史の中では、「有害」とか「自然界のバランスを壊す」とかいう認識が出てもおかしくない事実もあったのであるが、しかし現在はこのような事実はすでになくなったといって差し支えないし、起こりようもないのである。
(中略)
したがって、今日我々が使用しているものは「極めて安全な農薬」と考えてよい。
とあります。ちなみにこの本の著者らは大手農薬開発メーカーのお偉いさんです。
農薬はいつも悪役として扱われていますが、農薬なくして現在の発展は考えられません。まあ、今後の研究・開発に期待しましょう。
#私の研究も、究極的には「農薬を使わないようにできる!」が、うたい文句です。看板だけにならないよう努力します。
えーと、あまり実用的な話ではなっかたですが・・・。
参考:新版「農薬の化学」大日本図書
「新しい農薬の科学」廣川書店
「残留農薬データブック」三省堂
「残留農薬データブック」には、作物別のデータが載っているので、また暇があればまとめてみます。
[USER0003]です(本業は化学発がんのはずなのだが,最近どうも・・・).
>私の経験からですが、以前飼っていたゴールデンハムスターですがそのほとんどが癌(シュヨウ)で亡くなりました。
ゴールデンハムスターについては担癌率を調べたデータがいくつかでていています.
研究用のハムスターの場合,生後1年から2年では系統やコロニーによる差があるものの,26%から63%の割合で「がん」を抱えているという報告(データ集)がでています(文献略).ヒトでもネズミでも長く生きるに従って担癌率はより高くなります.他の病気かからず,事故にもあわずに,腫瘍が発生するまで長生きできたのだから,まるハムさんの飼われていたハムスターは幸せだったと思いますよ.
>生野菜の残留農薬の影響が大だとか。
>ポストハーベスト薬剤に限らず、ほとんどの農薬について、ほ乳類の体内で>の代謝を中心に植物による代謝や環境下における光分解、土壌中での挙動に関する研究>がなされています。
>もちろん代謝物自体の毒性についてもです。
ヒトの場合,「腫瘍発生(発がん)」に関する残留農薬のリスク*はあまり大きくない(ほとんどない)と考えられています.がん発生原因となるものは,「(普通の)食事」「タバコ」が二大要因で他のものはマイナー・あるいは不明です.タバコを吸わない点以外,ハムスターでも大体同じと考えてよいでしょう(ウイルス発がんは除く).
*リスク:環境化学物質によって健康障害が生ずる確率
それでは失礼します.
今日は。[USER0024]です。
農薬などに冷淡な朝日新聞には珍しく、「住まいにひそむ「農薬」がわかる本」(1850円)という本が紹介されていました。
それによると、畳にはフェンチオン等の有機リン系の農薬が含まれていて(防ダニ用)、床を這い回る赤ちゃんなどは許容量の二倍以上を毎日吸い込んでいるとのことです。
今まで畳を自由にかじらせていたけど、今日からは対策を考えねば。
どうも、[USER0079]です。
「残留農薬データブック」には、作物別のデータが載っているので、また暇があればまとめてみます。
暇なのでまとめてみました。
えー、その前に一番気になる「殺鼠剤」(やなネーミング)についてちょこっと調べてみました。
参考「農薬毒性の事典」(三省堂)
1986年に国内で製造された農薬は60万トン、うち殺鼠剤は1%にも満たない量でした。ちなみに、
成分 製造量(86) 目的 施用法
クマリン系化合物 68トン 家庭用 毒ダンゴ
モノフルオロ酢酸ナトリウム 53トン 野外用 毒ダンゴ
硫酸タリウム 35トン 野外用 毒ダンゴ
リン化亜鉛 390トン 野外用 毒ダンゴ、散布
となっています。
また、有機塩素系の殺虫・殺鼠剤エンドリンは1975年に登録失効になっていますが、現在でも作物中に検出されているようです。
というわけで、「残留農薬データブック」(三省堂)から上記の薬剤汚染を中心にまとめますが、このデータブックは発表された論文をかき集めてデータベースを作っているので、多少偏ったデータであることをまずはじめにお断りしておきます。
・エンドリン
難分解性なため、未だに多くの作物から検出される。特にウリ科植物(カボチャ、キュウリなど)に多く残留している傾向がある。
ちなみに、検出された最大濃度はキュウリ、カボチャともに30ppb。エンドリンの許容一日摂取量(ADI)は0.2μg/kg体重/日なので、体重50kgの人が一日にこのキュウリやカボチャを400gとれば余裕でADIを越えます。
このADIはもともとマウスなどを使った実験結果に基づいているので、皆さんのハムちゃんにも当てはめることができると思います。
また、エンドリンの親戚にあたるディルドリンも、ウリ科植物や落花生、ニンジンなどが吸収しやすいらしく、最大でカボチャに180ppb残留していた例もありました。ディルドリンのADIは0.1μg/kg体重/日。
#うーん、カボチャ好きなのに・・・
・その他の殺鼠剤
分析例ほとんどなし。
・その他(多種類で高濃度の薬剤が検出されている作物)
キュウリ、コマツナ、シソ、シュンギク、セロリ、ピーマン、ホウレンソウなど
つけ加えておきますと、上に挙げた作物が必ず薬剤で汚染されているというわけではありません。薬剤が検出されなかったサンプルもありますし、見ているのは残留農薬の平均ではなく、最大量です。まあ、参考程度と考えてください。
それにしても、どれが汚染されているか分からないというのは恐いものです。こういった分析結果が出る頃には、すでに消費者の胃の中、というのがほとんどだそうですから。
ある本に、農薬の対処法として「偏食はしない」、「外食を押さえる」など10箇条が書いてありましたが、ごく一般的なことばかりでした。
#それができていない自分・・・
それでは、この辺で、
[USER0093]@香川医大です.
大学のネットワークが復帰しましたのではやく#onできました.
ちなみに、検出された最大濃度はキュウリ、カボチャともに30ppb。エンドリンの許容一日摂取量(ADI)は0.2μg/kg体重/日なので、体重50kgの人が一日にこのキュウリやカボチャを400gとれば余裕でADIを越えます。
いくつか質問があります.教えて下さい(最近勉強不足で・・・).>[USER_NAME]さん
1.一日許容摂取量(ADI)は確か特殊毒性(発癌性・変異原性)を除く慢性毒性一般の指標となっていますね.
参考文献とされた「農薬毒性の事典」(三省堂)には,残留農薬がADI値を越えたことによる健康への悪影響等に対する疫学的データ,あるいは実際の症例等はでていますでしょうか?
#きちんとした実証例・疫学データが出ていたら,この本を買いたいので・・・
2.天然農薬様物質について「農薬毒性の事典」(三省堂)は何かコメントしているでしょうか?
天然農薬様物質(natural pesticide)についてご存じでない方が多いと思いますので,知っていることだけ書いてみます.少々気持ちの悪い話しですがご容赦下さい.
植物は動けないので,他の生物から自分を守るために毒性化学物質をつくります.食用の作物に関しても,例外ではなくどれをとってもたぶん数10以上毒性物質を作っています.
ご存じの方も多いと思いますが,キャベツの例が大変有名で,毒性物質の一部にはすでに染色体異常誘発能や,発癌性が認められています.さらに植物由来の普通の食物の中に含まれる天然農薬様物質のかなりのものに発癌性があることが,動物実験で確かめられています.
これらの毒性物質を天然農薬様物質(natural pesticide)と総称しています.
普通の食事では,残留農薬の約10の4乗倍(要するに10,000倍の重量比)の天然農薬様物質を摂取することになります.(これらの報告はScienceやPro.N.A.S.といった著名な科学雑誌に10年ほど前から続々と論文が発表されています.確か,かのエームズ法*のエームズ大先生の論文がきっかけですからすぐに検索できます)
仮に残留農薬が天然農薬様物質よりも1000倍強力な毒性があったとしても,それでもトータルの毒性効果は天然農薬様物質が10倍あることになり,残留農薬について気にしても,ほとんど無意味であるという結論に達してしまいます.
*サルモネラ菌を使った簡便かつ強力な変異原検出法
前にも書きましたが,少なくとも,ヒトの場合,特殊毒性,特に「腫瘍発生(発がん)」に関する残留農薬のリスクはあまり大きくない(ほとんどない)と考えられています.がん発生原因となるものは,「(普通の)食事」「タバコ」が二大要因で他のものはマイナー・あるいは不明です.現在のところ,これが,がん研究者(特に疫学者)の共通認識となっています.例えば,日本・アメリカにおける,がんの訂正死亡率(標準的な人口構成の年齢分布に補正したもの)は過去40年間あまり変化していません(寿命が延びれば当然がんの発症率は高くなります).もし化学合成物質・農薬に問題があり,がんによる死亡率が上昇したのなら,必ずがん研究に携わる疫学者が警告しますが,そんな話しは聞いたことがありません.
一般毒性についてはどのような疫学的な報告がでているのでしょうか?
ある本に、農薬の対処法として「偏食はしない」、「外食を押さえる」など10箇条が書いてありましたが、ごく一般的なことばかりでした。
「がんにならないための10箇条」(違っていたらごめんなさい)には,似たようなことが書いてあり,要するに2大ポイントは,以下のふたつのようでした(手元に資料がないです.すみません).
1.バランスよく栄養の偏らない食事をする
2.タバコはやめる
#対処法というのは,どうも空しい言い方にならざるを得ないようですね.