外傷(がいしょう)
症状
- 血が出ている。
- 皮膚がめくれた、切れている。
原因
- 他のハムスターに噛まれた。
- ケージの出っ張りなどに体を引っかけた。
- 他の動物に引っかかれた、かまれた。
治療
- 抗生剤を与え細菌感染を防ぐ。
予防
- 他のハムスターや動物といっしょに飼わない。
- 飼育環境を安全なものにする。
アドバイス
外傷とは、体の外からの力でできる傷のことです。
打撲や骨折、内臓破裂なども含みますが、このページでは怪我のことを解説します。
単独飼育なら飼育環境の問題、集団飼育なら他のハムスターに噛まれ、さらに怪我が増えます。
慎重な性格で体毛があるため、本来は怪我をしにくい動物です。
体毛があるため、擦り傷はできにくいです。
服を着ていると、肌を擦りむきにくい理由と同じです。
しかし、体毛は前から後ろに向いて生えているため、後ろから前に力が掛かると、毛が逆立ち体毛で皮膚を保護できません。
ケージの金網を噛むと、毛が抜けたり、前後に皮膚が擦れるため、傷ができやすいです。
皮膚が薄いため、簡単に筋肉や内臓まで貫通したり、皮膚に余裕があるため、皮膚がめくれやすいです。
驚いてとっさに逃げるなど、力強く走ると、巣箱の角に体をぶつけ、皮膚ごと剥がれ落ちることがあります。
巣箱に逃げ込むことが多いため、木や金属などの角のあるものをケージに入れると危険です。
安全に作られているはずの、人間の子供用のプラスチック製のオモチャでも怪我をします。
筋肉がむき出しになるなど傷が大きい場合は、縫合(ほうごう)が必要な場合もありますが、皮膚に余裕があるため突っ張らずあまり不快ではないようです。
手術で大きな傷を縫っても、痛みより治りかけの痒みを気にします。
代謝が早いため、傷の治りも早いですが、細菌や床材が体の中に入り込むことがあります。
傷を見つけたら、消毒などの処置をしっかりしましょう。
人間に比べて治りが遅いと思ったら、ケージを噛むなどして同じ所に怪我をしていたり、自分でかさぶたを剥がしたり、自咬症の可能性もあります。
応急処置は、生理食塩水で傷口を洗うか、消毒用のイソジン(うがい薬ではないやつ)を使い、消毒をします。
出血がひどい場合は、止血剤を使ったり、圧迫止血をするなど、止血処理をした後、急いで病院に連れていくようにしましょう。
ハムスターが別のハムスターに噛まれても、傷が小さいのでプクッと血が出てくるくらいです。
しかし、口の中の細菌から、感染症を起こすこともあります。
またハムスターの歯は細く長いうえ、ヒフが薄いので、内臓まで歯が突き刺さることもあり、内臓から出血し腹部が腫れて死ぬこともあります。
繁殖が目的であっても、相性が悪いハムスターは、絶対に同じケージで飼わないようにしましょう。
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