ハムスターのしつけ・トラブル(ケージを噛む・噛み癖・脱走癖)
ケージを噛む
噛むからといって、ケージにカバーを付けて噛めないようにしてしまう方法は間違いです。「暴れるから縛ってしまえ」といった発想で、根本的な問題を解決していないどころか、行動を制限してしまうので、違った問題を起こしたり、ストレスで病気になる可能性が高くなります。
手っ取り早い解決方法は、大きめの水槽タイプのケージか、爬虫類用のケージに交換してしまうことです。ケージを噛む場合は、今の縄張り(巣穴)が狭く広げようとしていることが多く、広いケージに交換すると簡単に解決することがあります。
しかし、お金がないからという理由で、衣装ケースをケージ代わりに使うのはやめましょう。代用品でごまかそうとする飼い方が、トラブルの原因なので、しっかりお金をかけて、ハムスターが安全で快適に過ごせるようにすることが大切です。
その他の噛む原因は、[ 飼い方 > ハムスターが噛む理由 > ケージを噛む ] を、ケージについては、[ 飼い方 > ケージの選び方 ] を読みましょう。
噛み癖・囓り癖
「甘噛み(あまがみ)」とは、肉食動物の子供が親に甘えてかんだり、群れをつくる動物の子供同士が、噛む強さを覚えるために噛む行為で、ハムスターは甘噛みはしません。
手の上に乗せたハムスターが、手を何度も軽く噛むことがあります。これは嫌がっている証拠なので、手から降ろしてあげましょう。
噛まれないかビクビクしながら世話をしていると、ハムスターは相手を噛んだり怖がらせると、自分のわがままが通る覚え、飼い主との関係が悪化します。普段の世話も、堂々としましょう。
ハムスターが噛むからという理由で、全く触らなかったり、手袋をして触る人がいますが、ハムスターは人間が怖いということを忘れずに、たまには噛まれてみてください。噛まれた痛みを覚えながら接すると、ハムスターの気持ちも忘れなくなるので、新しくハムスターを迎えても、噛まれにくくなくなります。
アレルギーを持っている可能性のある人は、噛まれないようにする以前に、ペットを飼ってはダメです。ハムスターが病気を持っていることは、ほぼありませんが、噛まれたら必ず消毒をしましょう。また手袋をすると、飼い主の手の臭いを覚えにくく、爪が引っかかるので嫌がります。
他の噛む理由は [ 飼い方 > ハムスターが噛む理由 ] を見てください。
ちなみに私は、特別学級で飼育拒否された、人をすぐに噛む問題ありありのジャンガリアンを、ひきとった本人が世話をしないので、飼育方法も分からず仕方なく世話していたのが、初めて飼ったハムスターです。そんなハムスターなので50回くらい噛まれましたが、どう接すれば良いのか身にしみて理解できたので、今は問題があるハムスターを好んで飼っているのにも関わらず、噛まれることはありません。ハムスターにスパルタ教育された感じですが、噛んでいたジャンガリアンも噛まれていた私も負けず嫌いでした。
脱走癖
ハムスターは縄張りに固執する動物なので、ケージの中の生活に満足していと、ケージの扉が開いていても脱走はしないし、散歩に飽きたら自分からケージに帰ろうとします。ハムスターの脱走を防ぐ方法より、脱走をしたくならないような環境を、ハムスターに与えてあげてください。
ケージの出入り口の開閉が簡単だと、簡単に脱走してしまいます。ケージの出入り口を開けることを覚えるのは、ハムスターには簡単なので、外に出たいという要求があれば、勝手に出て行ってしまいます。
いつも出られるところから出られないと、ハムスターはムキになって出ようとしてストレスが溜まるので、何度も脱走される場合は、防護策を考えるより脱走されにくいケージに買い換えましょう。
ゴールデンハムスターは、どんな環境で飼っていてもケージの外に出たがることが多いので、壊されないケージを選び、散歩をさせるようにしましょう。出たがらないハムスターは、無理に散歩をさせないようにしましょう。
散歩については [ 飼い方 > ハムスターの散歩 ] を見てください。
まとめ
給水器の問題以外は、適切な餌と、快適で広いケージがあればクリアーできる問題で、上級者は悩まないことばかりです。
ケージの広さとトラブルの関係がないように思うかもしれませんが、ハムスターは恐がりで、縄張りを大事にする動物なので、人間が狭い所に住むことと、比べものにならないくらい大きなストレスを感じます。トイレのしつけなど、ハムスターは本能的にできることが多いので、ストレスを与えず、行動のさまたげないことが、ハムスターも飼い主も快適に過ごせるコツなのです。
私も広いケージを使うようにしてから、ハムスターはほとんど問題を起こさないですし、みんな長生きするようになりました。いろいろ試行錯誤するのは楽しいですが、ハムスターたちにとっては迷惑なことなので、病気などのトラブルを起こす前に、快適な生活を提供してあげましょう。これからもハムスターを飼うのなら、結果的に安く、楽に飼育できますよ。
詳しくは [ 飼い方 > ケージの選び方 ] を見てください。